魔王を倒した後の世界で紡がれるファンタジーミステリ作品 『誰が勇者を殺したか』を紹介します。

ラノベ紹介
リュウ
リュウ

皆さんこんにちは、リュウです。
今回は角川スニーカー文庫より『誰が勇者を殺したか』を紹介します。
ネタバレはありませんので、未読の方も是非ご覧ください!

『誰が勇者を殺したか』ってどんな作品?

『誰が勇者を殺したか』は著「駄犬」、イラスト「toi8」で贈られるファンタジーミステリ作品です。

著者の駄犬先生はこの作品でデビューされた作家さんですね。
ただ同日にGCN文庫から『モンスターの肉を食っていたら王位に就いた件』という作品も出されていますので、かなり珍しい2作同時のデビューとなります。
※以下書影をタップすればBookwalkerさんのページに飛ぶことができます。

リュウ
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『誰が勇者を殺したか』がすごく好きだったので、『モンスターの肉を~』も買いました!
こちらも早めに読みたいと思います!

イラストを担当されたtoi8先生は他にも、ガガガ文庫より発売されている『筺底のエルピス』や、オーバーラップノベルスより発売されている『亡びの国の征服者』などの作品のイラストも担当されています。

リュウ
リュウ

toi8先生のイラスト本当に素晴らしかったですね……!
特に『誰が勇者を殺したか』の表紙はここ最近発売されたラノベの表紙の中で1番好きです!

メインキャラを4文でサクッと紹介

アレス

預言者に見出された「勇者」の青年。
最初は剣の才能も魔法の才能ないただの平民としてファルム学園に入学。
しかし学園で常人の何百、何千倍もの努力を重ねたことによって「勇者」と認められるまでに成長した。
魔王討伐は成し遂げたものの、同時にパーティーメンバーを残して帰らぬ人となった。

レオン

勇者パーティーの騎士で、金髪青眼という整った顔立ちの青年。
伯爵家の長男であり、その剣の実力から「剣聖」と称えられている。
貴族という身分で最初から高い剣の実力を持っていたため、平民で才能のないアレスのことは見下していた。
しかし他の貴族たちとは違い、何度自分に倒されようとも立ち上がって挑んでくるアレスをだんだんと認めるように。

マリア

勇者パーティーの僧侶で、美しく長い黒髪を持つ美人。
身分に分け隔てなく回復魔法を施すことから「聖女」と称えられている。
しかしその性格は実は腹黒。
学院でアレスに回復魔法を教えてほしいと頼まれ、彼に回復魔法を(半ばいじめのような形で)教えた。

ソロン

勇者パーティーの賢者で、子供の頃から神童と謳われてきた天才。
今では「大賢者」として称えられているが、元は傲慢でかなりの毒舌だった。
何度断っても諦めないアレスに根負けし、最終的には彼に攻撃魔法を教えることに。
才能が全てだった魔法の世界で、努力だけで小さな火を生み出したアレスを見て自分のことのように喜んだ。

アレクシア

魔王を倒した勇者の‟褒美”として差し出されるはずだった王女。
勇者一行とは12歳の時に初めて出会った。
しかし勇者が亡くなってしまったため、未だ結婚はできていない状態。
亡き勇者をたたえるため、その偉業を文献に編纂することに。

あらすじ

勇者は魔王を倒した。同時に――帰らぬ人となった。

魔王が倒されてから四年。
平穏を手にした王国は亡き勇者を称えるべく、数々の偉業を文献に編纂する事業を立ち上げる。
かつて仲間だった騎士・レオン、僧侶・マリア、賢者ソロンから勇者の過去と冒険話を聞き進めていく中で、全員が勇者の死の真相について言葉を濁す。
「何故、勇者は死んだのか?」勇者を殺したのは魔王か、それとも仲間なのか。
王国、冒険者たちの業と情が入り混じる群像劇から目が離せないファンタジーミステリ。

Amazonより引用

感想

ストーリー

最初に言っておきます。
この作品めっちゃくちゃ良かったです。
僕は泣きました。
タイトルが「誰が勇者を殺したか」というところで、最初は「犯人」を捜すことが主題だと思っていたのですが、この作品の主題は勇者の人生だったり各キャラクターの心情といったところにありましたね。
勇者について知りたい王女が、勇者との出会いや彼の人となりを質問し、かつての仲間たちが過去を振り返りながらそれに答えていくという「回想&インタビュー形式」で物語が進んでいくのも新鮮で面白かったです。
個人的にはソロンの回想が1番好きでしたね。
毒舌で友人が1人もいない天才が、努力だけで才能の壁を超えた主人公に対して「やったじゃないか!」「これはすごいぞ!」「胸を張っていい!」「画期的だ!」とべた褒めするのがツンデレりょく高すぎて微笑ましかったです笑
全体的に悲しい雰囲気を纏っている作品でしたけど、エピローグではこれ以上ないくらい幸せな世界が広がっていて、読後感は非常に良かったのが印象的でした。
ただ「小説家になろう」の方で書籍1巻に収録されている部分を以て【完結】の表記があるので、2巻の発売は残念ながらなさそうですね。
続きが読めないのは本当に悲しいですけど、1巻でかなり綺麗にまとまっているので個人的には満足です。
いや本当に良いストーリーでした。

キャラクター

こちらも本当に良かったですね。
各キャラ個別にメインの章が用意されていて、読めば読むほど個性的な勇者パーティーのみんなが好きになっていきました。
ただやっぱりその中でも「勇者」の主人公が僕は1番好きでしたね。
並々ならぬ努力の積み重ねで才能の壁を超え、最終的には魔王を倒すまでに至った主人公。
彼は一体何故そこまで努力できたのか?という部分が明かされる場面はかなり切なかったです……。
そして別に才能の壁を越えたといっても最強になったわけではないんですよね。
使える魔法は最後まで初級魔法だけでしたし、剣も最後までレオンに届かなかったんですよ。
それでも努力だけで魔王討伐を成し遂げた彼が本当にカッコよかったです。
そしてアレスの母親やアレクシアの母親と、メインキャラの母親たちもすごく強い心を持っていて非常に印象的でしたね。
彼女たちの心情を思うと胸が張り裂けそうになります……。
メインキャラもサブキャラも、1冊で見事にその魅力を描ききっていました。
素晴らしかったです。

読みやすさ

あまり見られないようなストーリー構成の作品でしたけど、すごく読みやすかったですね。
1つ1つのエピソードを丁寧に描いているなという印象を受けました。
文句の付けようのないくらいの完成度だったと思います。
先ほども書きましたが1巻で綺麗にまとまっているので、少しでも気になった方は是非読んでみてください!
超おすすめの作品です!

まとめ

総合評価

ストーリー
★★★★★★★★★
9/10
キャラクター
★★★★★★★★★★
10/10
読みやすさ
★★★★★★★★★
9/10

こんな人におすすめ

ファンタジーミステリが好きな人
努力家な主人公が好きな人
1冊で綺麗にまとまっている作品が好きな人

リュウ
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今回は角川スニーカー文庫より『誰が勇者を殺したか』を紹介しました!
最後までご覧くださりありがとうございました!
この作品が気になった方は、下のリンクからお買い求めいただけると幸いです。

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