皆さんこんにちは、リュウです。
今回はMF文庫より『テレキャスタービーボーイ』を紹介します。
ネタバレはなしです。
『テレキャスタービーボーイ』ってどんな作品?
『テレキャスタービーボーイ』は著「すりぃ」、イラスト「coalowl」で贈られる青春小説です。
ボカロPとして活躍されているすりぃさんの代表曲「テレキャスタービーボーイ」を、本人自身がノベライズすることで誕生しました。
何を隠そう、僕の1番好きなボカロ曲がこの「テレキャスタービーボーイ」なんですよね。
ノベライズしないかなぁと数年前からずっと思っていたので、今回の発売は本当に嬉しかったです!
(1年半前にはピンポイントでツイートもしてますね……笑)
メインキャラを4文でサクッと紹介
風間 楓月
本作の主人公で、高校2年生の少年。
軽音部に所属しており、バンドではギターを担当している。
物心ついた時から自分の性別に違和感を覚えていて、家では女の子の服を着たり、メイクなどをしたりしていた。
しかし内気で臆病な性格のため、外では常に自分を偽って生活している。
花山 飛鳥
本作のもう1人の主人公で、保育の専門学校に通っている20歳の女性。
高校生の頃までは自分で作曲をするほど音楽に打ち込んでいた。
しかし、「普通」を要求する母親の期待に沿うため、専門学校入学と共に音楽からは離れることに。
「男女問わず誰に対しても恋愛感情を抱けない」という悩みを抱えているが、母親からは理解を得られずに苦しんでいる。
風間 真波&羽鳥 麗華
真波は楓月の実の姉で、飛鳥の高校時代の先輩。
周りと馴染めない2人のことをよく理解しており、積極的に2人の力になろうとしている。
麗華は楓月のバンドメンバーで、ベースボーカル担当。
周りの目を気にしない性格で、クラスの男子から恐れられている系女子。
あらすじ
軽音部に所属する高校生の楓月は、周囲の環境にうまく馴染めず、目標も定まらない自分自身にモヤモヤを感じていた。
Amazonより引用
そんなある日、好きなバンドのライブに初めて参加したところ、姉の友人である飛鳥と出会う。飛鳥は保育士の専門学校に通いつつも、かつて打ち込んだ音楽の道を諦められずにいた。
閉塞した日常に息苦しさを抱いていた楓月と飛鳥。意気投合した二人はバンド活動を始めるが、様々な障害が立ちはだかり――。
友達、家族、大人、好きな人。
人は誰かを理解しようとする。
誰かに理解して欲しいと思う。
その過程で、ちょっと好きになれる自分を見つけ出す。
感想
曲のイメージだけでは単なる女装男子と男装女子のお話だと思っていたのですが、実際は「性自認」や「多様性」などをテーマにした、楽しみながら考えさせられる非常に良いストーリーとなっていました。
「男らしさ」に違和感を覚える楓月と、「普通」になれず悩む飛鳥。
周りからは理解を得られない2人だけど、だからこそ、互いのことはわかってあげられる。
「音楽」という共通の話題を通じて、意気投合していく2人の関係性はすごく良かったですね。
やっぱりテーマの関係上、嫌なことを言うキャラクターや暗くて苦しい展開も多い作品でしたけど、その分最後に待ち受けている希望に満ちたラストは胸に沁みました。
1巻完結で比較的サッと読めるタイプの作品だったので、原曲が好きだったり、少しでも気になっている方には是非ともお手に取ってほしいですね。
個人的にあまり読んだことのないタイプの作品でしたが、読了後は温かな気持ちになれる、とても素敵な作品だと思いました。
おすすめの1冊です!
こんな人におすすめ!
・温かな気持ちになれる作品が好きな人
・今現在少しでも生きづらい気持ちを抱えている人
ということで今回は、MF文庫より『テレキャスタービーボーイ』について書きました!
最後までご覧くださりありがとうございました!
この作品が気になった方は、下のリンクからお買い求めいただけると幸いです。
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