皆さんこんにちは、リュウです。
今回はMF文庫様より『悪逆大戦』について書かせていただきます。
『悪逆大戦』ってどんな作品?
『悪逆大戦』は著者「綾里けいし」、イラストレーター「ろるあ」で贈られる、ダークファンタジー作品です。
2022年3月現在、1巻のみ発売されています。
著者の綾里先生は他にも、MF文庫様より『異世界拷問姫』や、『終焉ノ花嫁』などの作品も出されています。
どちらもずっと気になっている作品なのにまだ読めてないんですよね……。
何とか今年中に読みたいです!
イラストレーターのろるあ先生は他にも、電撃文庫様より発売されている『少女願うに、この世界は壊すべき』や、ガガガ文庫様より発売されている『楽園殺し』などの作品のイラストも担当されています。
ろるあ先生のイラストを見るのは初めてだったのですが、超カッコいいですね……!
『悪逆大戦』のダークな雰囲気にものすごく合ってました!
メインキャラを4文でサクッと紹介
西島 俊(本名はルクレッツィア・フォン・クライシスト・ブルーム)
本作の主人公で、地獄の王の第108子。
過去に地獄から地上へ逃げ出したが、櫻の死をきっかけに地獄へ舞い戻った。
先天的な魔力異常持ちで、意図的に魔力をゼロにすることが出来る。
魔力は低いが、「人間界の知識」という最大の武器を持っている。
ネロフェクタリ・フォン・クライシスト・ブルーム
地獄の王の第7子で、王位の継承権を持つ。
通称『怠惰と狂騒のネロ』で、一人称は「妾」。
全てに飽いていたところにいきなり飛び込んできた俊に興味を抱き、自分の代理として王位継承戦に参加させることに。
勇者よりも道化を好む彼女にとって、たった1人の人間のためにジャイアント・キリングを目指す俊は最高の道化。
桜花 櫻
俊が地獄に舞い戻るきっかけとなった少女。
当時高校でいじめられていた俊を救い、彼の「ヒーロー」となる。
校内に侵入した刃物を持った男から瀕死の同級生をかばった末男ともみ合いになり、男を刺した後自身も刺され死亡した。
正当防衛だったはずなのに、何故か地獄の深層も深層に堕とされてしまった。
用語解説
『王の子』
真の王の血族とされる8番目までの子のことで、王位継承権を持っている。
第8子は既に死亡しているため、現在いるのは7人のみ。
1番目に産まれた子から順に強い魔力を持っている。
永久牢獄
生前、あるいは死後に世に名を馳せた悪人たちが囚われている牢獄。
物語の中の悪人、つまり現実には存在しない悪人も囚われている。
ちなみに櫻が堕とされたのは永久牢獄のさらに下で、永遠に「無」が広がる世界。
王位継承戦
崩御した地獄の王の後釜を決める戦い。
参加資格は『王の子』のみに与えられるが、代理を立てて参加することも可能。
まず第7子と第6子が戦い、それに勝った方が第5子と戦い、それに勝った方が第4子と戦う――という、第7子が最も不利な勝ち上がり形式で行われる。
勝負内容は永久牢獄から『駒』となる悪人を呼び、従わせ、殺し合わせるというもの。
『駒』の選択と勝負は3回行われ、先に2回勝利した者の『勝ち』となる。
同じ『駒』を2回使うことは出来ない。
『駒』の悪名の高さに比例して、消費する魔力の量も増える。
伝説上の生き物なども呼べるが、魔力の少ない俊は人しか呼ぶことができない。
その代わり、恩情として相手の『駒』を見てから自身の『駒』を選ぶことができる。
『負け』が付いた『王の子』は当然死ぬ。
俊が召喚する悪人たち
エリザベート・バートリー
「血の伯爵夫人」という異名を持つ。
拷問で600余名を殺した、美しき残虐者。
夜長姫
坂口安吾の小説、『夜長姫と耳男』の登場人物。
戦うことは出来ないが、とある相手に滅法強い秘策を持つ。
セバスチャン・モラン
コナン・ドイルの『シャーロックホームズ』シリーズの登場人物。
射撃の名手で、インド随一の腕前を持つ男。
あらすじ
櫻が地獄に堕ちた――。
確かに彼女は人を殺した、でもそれは正当防衛だったんだ……!
だから、こんなことを認めてやるわけにはいかない。
俺が必ず、彼女を地獄の底から救ってみせる!
彼女を救うには地獄の王になるのが絶対条件。
地獄に幽閉されている伝説の悪人を駒として従え、少年は『王の子』に挑む――。
「六人、殺してみせるがよい」
「仰せのままに」
落ちこぼれ王子によるジャイアント・キリング。
負け=死、互いの全てを賭けたバトルロイヤルがここから始まる――。
感想
まずはストーリーの感想から。
悪を以て悪を制し、王の座を獲りにいくという蟲毒のようなバトルロイヤル作品でしたね。
悪人を『駒』として利用し、殺し合わせるといったルールの王位継承戦は、The地獄の王を決めるための戦いって感じがして心躍りました。
物語上の悪人も囚われているのは斬新で面白かったですね。
『シャーロックホームズ』シリーズが好きなので、モランの登場は嬉しかったです笑
『夜長姫と耳男』は読んだことがなかったので今度読んでみたいです……!
あとは『駒』たちにも相性があり、強いやつが必ずしも勝つわけじゃないのがいいですね。
相手の『駒』を見て、それに合わせて最適な『駒』を選ぶという頭脳戦もあり、勝負に奥深さが出ていました!
地獄が中心のお話ですが、時折俊と櫻のお話も挿まれていて、その度に胸が締め付けられるような気持ちになったので櫻ちゃんはマジで救われてほしいですね……。
熱いシーンが多く、とても面白いダークファンタジーでした!
次にキャラの感想。
俊くんが本当にカッコいい……!
やっぱ大切な人を救うための覚悟が出来てる主人公はいいっすね~
自分よりも格上の『王の子』相手に啖呵を切ったシーンでもう大好きになってしまいました笑
ネロと櫻はどちらも全然違うタイプで、人気投票したら票がちょうど半々に別れそうですね……
僕は今のところ櫻推しです!
『駒』となる3人もそれぞれの狂気が出ていて、とても魅力的なキャラに仕上がっていました!
(個人的には今後呂布とか出てきてほしいですね)
最後に読みやすさ。
ファンタジー作品ということで登場人物の名前が長かったり、設定がちょっと難しかったりしましたが、個人的には読みやすい方だと思いました!
ページ数も250ページくらいなので、本を読むのに慣れてる人なら1時間とちょっとくらいで読めると思います!
総合評価
ストーリー
★★★★★★★★★
キャラ
★★★★★★★★
読みやすさ
★★★★★★★★★
こんな人におすすめ!
・ダークファンタジーが好きな人
・歴史上の人物や物語のキャラが戦う作品が好きな人
・バトルロイヤルが好きな人
今回はMF文庫様より『悪逆大戦』について書かせていただきました!
最後まで読んでくださりありがとうございました!
この作品が気になった方は下のリンクからお買い求めいただけると幸いです。
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