GA文庫大賞4年ぶりの《大賞》受賞作 『透明な夜に駆ける君と、目に見えない恋をした。』を紹介します。

ラノベ紹介
リュウ
リュウ

皆さんこんにちは、リュウです。
今回はGA文庫より『透明な夜に駆ける君と、目に見えない恋をした。』を紹介します。
※タイトルが少し長いので、以降は『かけ恋』と表記します。

『かけ恋』ってどんな作品?

『かけ恋』は著「志馬なにがし」、イラスト「raemz」で贈られる青春ラブストーリーです。
第15回GA文庫大賞では、『処刑少女の生きる道』以来4年ぶりの《大賞》を受賞しました。

著者の志馬先生はこの作品でデビューされた作家さんですね。

リュウ
リュウ

新人作家さんとは思えないくらい読みやすい文章でした!
次回作も是非読みたいです!

イラストを担当されたraemz先生は他にも、電撃文庫より発売されている『安達としまむら』や、ガガガ文庫より発売されている『千歳くんはラムネ瓶のなか』などの作品のイラストも担当されています。
※以下書影をタップすればBookwalkerさんのページに飛ぶことができます。

リュウ
リュウ

raemz先生のイラストは本当に透明感がありますよね!
かけ恋』の雰囲気にもすっごく合ってました!

メインキャラを3文でサクッと紹介

空野 かける

本作の主人公で、大学生の青年。
薄っぺらく生きる方が楽で、あまり人とは関わりたくないと考えている内気な人物。
冬月小春とは新入生歓迎コンパで出会い、以来彼女のサポートを行うように。

冬月 小春

本作のメインヒロインで、かけるの同級生。
盲目という重い障がいを持つが、いつもニコニコ笑顔で前向きに生きている。
細かなことにも気付き、いつも自分をそっと支えてくれるかけるにだんだんと惹かれていく。

あらすじ

第15回GA文庫大賞《大賞》受賞作。
目の見えない君は僕の顔も知らない――でも、この恋はふたりだけに見えている。

「打上花火、してみたいんですよね」
花火にはまだ早い四月、東京の夜。
内気な大学生・空野かけるはひとりの女性に出会う。名前は冬月小春。周りから浮くほど美人で、よく笑い、自分と真逆で明るい人。話すと、そんな印象を持った。最初は。
ただ、彼女は目が見えなかった。
それでも毎日、大学へ通い、サークルにも興味を持ち、友達も作った。自分とは違い何も諦めていなかった。
ーー打上花火をする夢も。
目が見えないのに? そんな思い込みはもういらない。気付けば、いつも隣にいた君のため、走り出すーー
ーーこれは、GA文庫大賞史上、最も不自由で、最も自由な恋の物語。

Amazonより引用

感想

ストーリー

本作は目が見えない女子大生・冬月小春と、彼女を支え、彼女の夢を叶える手伝いをする青年・空野かけるの青春を描いた恋愛小説ですね。
第15回GA文庫大賞《大賞》受賞作として以前から注目していました。
結論から言うと、納得です。
たしかにこの作品は《大賞》を取るポテンシャルがある作品だという風に感じられました。
まず序盤、かけるが冬月さんと出会い、だんだんと親密な関係になっていく様子が描かれます。
そして中盤、2人がようやく互いに想いを伝える――となったところで、2人に対して大きな荒波が訪れます。
ここからはネタバレになってしまうので詳しくは話せませんが、正直読んでいてかなり胸が苦しくなりました。
これは一切悪口とかではなくむしろ誉め言葉なのですが、序盤があまりにも良い青春ストーリーすぎるので中盤以降が本っ当にキツイんですよね。
ただ読了後は間違いなく勇気を貰えますし前向きな気持ちになれるので、本当に読んで良かったなと思いました。
帯に書かれている「GA文庫史上最も不自由な恋。」というキャッチコピー通りの作品で、読んだ人の心に焼き付けられるような、確かな熱を持った素敵な1冊です。
PVや試し読みなどは無料で見れますので、それらを見て「好きかも!」と思った方には、是非とも読んでもらいたいです。

キャラ

主人公のかけるにはすっごく好感が持てました。
彼は人と関わりたくない・目立ちたくないという内気な部分がありますが、冬月さんと関わる際は彼女を傷つけまいと毎回本当に考えて考えて発言・行動してるんですよね。
彼女のこと、目が見えないことについて聞きたい、だけどそれは彼女を傷つけてしまうのではないか?とたくさん悩み、友人に相談し、彼女には障害を持った人としてではなく、1人の対等な友人として接することを決めるのがカッコよすぎます。
やっぱり偏見とか先入観のせいで「普通に接する」って中々できないですよね。
細かい気遣いができ、彼女のことを支えながら、一緒に夢を叶えようとする彼は紛れもない‟主人公”でした。
そしてそんな彼女こと冬月さんも本当に良いキャラしてるんですよね。
元々目が見えていたのにも関わらず、見えなくなってしまった彼女は一番辛い思いをしてきたはずなんです。
それでも、作中で一番前を向いているのも間違いなく彼女なんです。
不貞腐れたり自暴自棄になったりせず、新たに夢を見つけ、そこに向かってひたむきに進んでいく彼女のことを、好きにならないわけがないじゃないですか。
あとおしとやかそうに見えて恋愛面で結構グイグイ来るのもすごく可愛いんですよね笑
とにかく応援したくなる良いキャラでした。

読みやすさ

デビュー作とのことですけどすっごく読みやすかったですね。
かけるの心理描写が多めに描かれていたので、彼に感情移入しながらノンストップで読み進めることができました。
ただ不満点というほどでもないんですけど、唯一物足りなかったのが序盤の部分ですね。
冬月さんが「空野くん」呼びから「かけるくん」呼びになるまでのスピードが若干早いな~と思ったので、そこに1,2エピソードくらい2人のイベントを追加して欲しかったです。
本作は全328ページでしたけど、序盤にもう70ページくらい追加して全400ページにすれば、物語に更に深みが増して良くなるんじゃないかと思いました!
最後にグダグダ細かいことを書いちゃいましたけど、全体的にはとても良かったです。
この作品自体は1巻完結なので続編は(たぶん)出ないですけど、志馬先生の2作目が発売されるならばそちらも買おうと思います。
楽しみにしています!

まとめ

総合評価

ストーリー
★★★★★★★★
8/10
キャラ
★★★★★★★★★
9/10
読みやすさ
★★★★★★★★★
9/10

こんな人におすすめ!

泣ける作品が好きな人
魅力的な主人公・ヒロインが登場する作品が好きな人
1巻完結作品が好きな人

リュウ
リュウ

今回はGA文庫より『透明な夜に駆ける君と、目に見えない恋をした。』を紹介しました!
最後まで読んでくださりありがとうございました!
この作品が気になった方は下のリンクからお買い求めいただけると幸いです。

透明な夜に駆ける君と、目に見えない恋をした。
第15回GA文庫大賞《大賞》受賞作。 目の見えない君は僕の顔も知らない――でも、この恋はふたりだけに見えている。 「打上花火、してみたいんですよね」 花火にはまだ早い四月、東京の夜。 内気な大学生・空野かけるはひとりの女性に出会う。名前は冬月小春…

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