皆さんこんにちは、リュウです。
今回はガガガ文庫様より『琥珀の秋、0秒の旅』について書かせていただきます。
『琥珀の秋、0秒の旅』ってどんな作品?
『琥珀の秋、0秒の旅』は著者「八目迷」、イラストレーター「くっか」で贈られる、少し不思議なロードノベルです。
後述する〈時と四季シリーズ〉の最新作でもあります。
八目迷先生とくっか先生のコンビは他にも、同じくガガガ文庫様より『夏へのトンネル、さよならの出口』や、『きのうの春で、君を待つ』などの作品も出されています。
※以下書影をタップすればBookwalkerさんのページに飛ぶことができます。
上の2作品は〈時と四季シリーズ〉とも呼ばれ、高い人気を博しています。
特に『夏トン』は9月9日に映画も公開されるので楽しみですね。
2作とも好きだからこの機会に再読してブログに書きたいなぁ……
用語解説
停止現象
文字通り世界の全てが停止している現象のこと。
自動ドアやエレベーターなどの『自動で動くもの』は使用できず、人間ももちろん静止している。
しかし例外としてカヤトとあきらだけは自由に動くことができる。
メインキャラを4文でサクッと紹介
麦野 カヤト
本作の主人公で、17歳の高校生。
修学旅行で函館にやってきたところ、突如として停止現象に巻き込まれた。
人に触れられることが極度に苦手で、電車にもほとんど乗ることができない。
内気で気弱なタイプの、心優しい人物。
井熊 あきら
本作のメインヒロインで、カヤトと同じ17歳の高校生。
函館に住んでおり、学校をサボって外に出ていたところ、突如として停止現象に巻き込まれた。
いかにも不良といったような見た目と口調で、カヤトとは正反対の人物。
頑固で強気な性格だけど、時折年相応の弱い部分を見せることも。
あらすじ
音のない世界で微動だにしないクラスメイトや街の人々。
しかしそんな中、彼は1人の不良少女・井熊あきらと出会う。
停止した世界で何故か動ける2人は共に時を動かす方法を模索するも、なかなか解決策は見つからない……
いよいよ八方塞がりかと思ったその時、カヤトは数日前に死んだ叔父の「琥珀の世界」という意味深な言葉を思い出す。
世界の時が止まったことにこの言葉が関係していると思った2人は、時を動かす手がかりを求め、函館からカヤトの叔父が住む東京に向かう決意をする。
東京まで何百キロ。
停止した世界、2人の長い長い旅が始まった。
感想
八目先生の〈時と四季シリーズ〉の最新作!
以前から楽しみにしてたので、早めに読めて良かったです!
まずはストーリーの感想から。
全てが止まった世界で少年と少女が出会い、2人で長い旅をするという、SFチックな青春ロードノベルですね。
序盤は主人公とヒロインがお互いの性格や信条の違いからたくさんぶつかり合っていたので、読んでいて「うっ」となるシーンが多かったです。
ですがそれがあったからこそ、中盤以降、お互いを理解し始めてどんどん結束を深めていく2人の姿にジーンときました。
いろんな欠点を抱えている少年と少女が、お互いにお互いを肯定し合うというのはやっぱりすごくいいですね。
結末としてはいろんなことが謎のまま終わるので、人によっては少し物足りなく感じるかもしれませんが、個人的にはとても好きな終わり方でした。
あと〈時と四季シリーズ〉を既読だと「おお!」となるシーンがあったのも良かったですね笑
冬も楽しみにしています!
次にキャラの感想。
ヒロインはかなり強気な女の子で、正直最初は苦手意識があったのですが、読み進めて弱いところが見つかるうちにどんどん好きになっていきました。
主人公は普段は気弱だけれど、いざっていうときは男らしく、とてもカッコよかったですね。
「他人に触れられない」という自分の欠点を必死に改善しようとしてる姿にも、とても好感が持てました。
最後に読みやすさ。
これはもう文句なしで読みやすいですね。
350ページ近くありますが、スラスラと読み進めることができました。
流石は八目先生ですね笑
ラノベを普段から読む人も読まない人にも、おすすめの作品となっています!
総合評価
スト―リー
★★★★★★★★
8/10
キャラ
★★★★★★★
7/10
読みやすさ
★★★★★★★★★
9/10
こんな人におすすめ!
・〈時と四季シリーズ〉が好きな人
・SFチックなロードノベルが好きな人
・ボーイ・ミーツ・ガールが好きな人
今回はガガガ文庫様より『琥珀の秋、0秒の旅』について書かせていただきました!
最後まで読んでくださりありがとうございました!
この作品が気になった方は下のリンクからお買い求めいただけると幸いです。
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